🦒わ か り ま す🦒

勢い余って今日は記事をもう一本書きます。

レヴュースタァライトの話です。

フォロワーから見ろと言われたので全話見ました。とてもやばかった。とてもやばかったので、やばかったということをひたすら延々と書いていきたいと思います。

感想とかじゃなくてやばかったという気持ちを書き綴っているだけなので、完全にただの怪文章です。

 

本題に入る前に女の子キャラの趣味の話をさせてほしいんですけど、私おっとり清楚系の控えめな女の子がめっちゃ好きなんですよ。更に詳しく言うと、誰かへの憧れや強い気持ちによって心のどこかで相手に依存してしまっている、気弱で穏やかな女の子が自分の足で立てるようになる過程がめちゃくちゃに好きなんですよね。本当に好き。具体例を出すとプリリズのおとは。べる様への憧れの気持ちだけで成り立っていた彼女がひとりの女の子として対等にべる様と向き合えるようになるあの過程が本当に好き。めちゃくちゃ泣いた。あと最近気を狂わせてるコンテンツのドラクエ11だとセーニャ。ベロニカありきで姉に頼り切った言動行動が多かったセーニャが髪を切って前を向いて自分一人の力で立って歩き出したあの瞬間がたまらなく大好き。

もうお分かりですね。

まひるちゃんがめっちゃ好き。

めっちゃ好き。かれんちゃんへの恋心と彼女のキラキラした明るさへの思慕でがんじがらめになって前に進めなくなってたまひるちゃんが、他でもないかれんちゃんからまひるちゃんはきらめいてるよと言われ、失っていたものを取り戻せるあの流れめっちゃ好きなんですよ……。いやほんとにめっちゃ好きなんですよ……。

 

このレヴュースタァライトという作品、全員が何らかの理由でその場に停滞しているのが一つのポイントじゃないかなと思うんですよね。その停滞から抜け出す物語なのかなって。

自分を含めた全員が傷つかないよう、一つの時間に留まり続けることを選択したばななちゃんが典型的で。他にも香子は双葉に頼りきって慢心してたり、純那は思うような結果を出せずに伸び悩んでいたり。形や状態は違えど、みんなどこかで現状に留め置かれてしまっているのがポイントなのかなと思うんですよ。みんなその場から先に進めなくなっている。彼女たちを現状に縛り付けている枷を外すのがレヴューなのかなと思うんです。

中には天堂真矢のようにトップの座に留まり続けるため努力をしている子もいて、これは他の子たちの居心地のいい場所から離れたくない、現状から抜け出せなくなっているといったネガティヴなものとは明らかに質が違います。どちらが健全かと言われたら間違いなくこっちですよ。常に努力をして前に進んでいる彼女と、その彼女の背中を追いかけながら前に進むクロディーヌだけが、この作中において健全な停滞を表現してるような気がします。

ただ、同じ場所にずっと留まっているという点においては同じなんですよね。努力でそのポジションをキープしているのか、漫然とその場に留まり続けているのかの違いがあるだけで。

だから結局この作品の女の子たちは、みんな何かしらの理由で同じ場所に居続けているんですよね。

 

で、まひるちゃんの話に戻るんですけど、まひるちゃんが前に進めなくなってる理由って結局は自己肯定感のなさなんですよね。一見すると度を越しているとも思えるかれんちゃんへの恋心ですけど、これ根っこのところには自分にはないものを持っている相手への純粋な憧れが含まれてるんですよね。本来ならば自分を肯定して自分に優しくしてあげなきゃいけないはずの心のリソースを、自分以外の誰かに憧れる気持ちに割いてしまってるんですよ、まひるちゃんって。だから『恋の魔球』の歌詞に「キミがいなきゃ私はなんにも無くなるんだよ ゲームを終わらせないで」というフレーズが出てきちゃう。

まひるちゃんって嫉妬深いし愛は重いしめちゃくちゃめんどくさそうなんですけど、ほんとは穏やかな優しい女の子じゃないですか。メタな話になっちゃうんですけど、こういうキャラって優しいがゆえに突出したものが出しにくくて、だから輪郭が曖昧になっちゃうんですよね。クセがないからシナリオのどこにでも置ける反面ここぞという決め手に欠ける。だから周囲に影響を与えられるパワーが必要な主人公にはなれないし、その主人公の精神的支柱になれるほどの存在感を示すことができないキャラなんですよね。だからまひるちゃんって、設定だけ見てももう絶対にひかりちゃんに勝てる要素ないんですよ。

そういう目線で見たとき、まひるちゃんはずっと主人公になれなかったんだろうなとか思っちゃうんです。特にこの作品って舞台と密接に関わりがあって、主人公つまりポジションゼロに立つことが彼女たちにとって大きな意味を持ってますけど、その舞台でも、人生でも、自分を主人公にできなかったのがまひるちゃんなんだろうなあって。

だから、誰かの光に憧れて、憧れはするけどそれを自分のものにしようとするハングリーさはなくて。クロディーヌなんてバチバチに闘志見せてますし、双葉は才能がないことを自覚しつつも努力でそこをカバーして前に進もうとしてる。同じく穏やかで優しいばななちゃんでさえ、守りたいもののためには自分の力を最大限に行使してますし。

だけどまひるちゃんは、その光をそばで見つめ続けることを選んでるんです。自分には掴めないものだと、自分にはなれないものだと諦め続けて。実際学園に入って才能の差に愕然として、受動的な性格も相まって完全に心のどこかが折れてしまってるんですよね。本当はまひるちゃんにも輝くものがあるのに、それを自覚できない間に何かがパキッと折れてしまって、これ以上前に進むことを諦めてしまってるんですよ。

でも、諦めるのってすごく楽な生き方ではあるんですけど、同時にとてつもなく心が軋むと思うんです。だって、本当は大事にしてあげるべき自分をずっと蔑ろにしているから。その痛みを、まひるちゃんはかれんちゃんへの恋心で包んで、その甘さで誤魔化してるんですよね。恋のキラキラした力で、キラキラしていない自分もその輝きを纏えるような気持ちでいるんですよねまひるちゃん。そんな大切なかれんちゃんを、ぽっと出の女に奪われそうになってたらそりゃあ縋りつきますよ。だってかれんちゃんを失ったら自分の惨めさをまた直視しなきゃいけなくなるから。何もない空っぽの自分に向き合わなきゃいけない辛さは、多分誰よりまひるちゃんが一番よく分かってると思うんです。

でもそのまひるちゃんを救ったのが、他でもないかれんちゃんの一言なんですよね。まひるちゃんは煌めいてるよって。まひるちゃんにしかないものを持ってるよって。狂おしいほどに愛していた相手から自分を肯定されて、それでようやく前を向けたんですよ、まひるちゃん。

もうね、どんたけこの子空っぽで苦しんできたのかなって思うわけです。今これ書きながら5話見返して泣いてる。もうやだ、まひるちゃん早く幸せになってほしい。

だからまひるちゃんが、ずっと苦しんできたのであろうまひるちゃんが、誰かを寄る辺とすることなく自分の足で立って、ちゃんと前を向いて歩いていけるようになったことがもうほんとに嬉しいんですよ。よかったなってなるんですよ。まひるちゃん……。

 

そういうわけなので、レヴュースタァライトめっちゃよかったです。なんだろうね、たまに書いちゃうこのお前も大概愛が重たいわっていうブログ。直前の更新とテンションの差が酷すぎる。

以上です。