ノスタルジィと懐古厨

ブログを読んでくれている方には想像がつくやもしれませんが、本日8月2日は我が人生の推しコンテンツ『ドラゴンクエスト』の映画の公開日でした。というわけで公開初日に行ってき……てないんですよね!

ワールドプレミア当てたので先月既に見てるんですよね!!!!

というわけで半月くらい温めた感想を書きます。

 

 

 

 

※以下私のことは懐古厨厄介おじさんだと思ってください。

懐古厨厄介おじさん、冒頭あっアァ……、ァツ……みたいになった。なりませんでした???なるよね????私はなった。

いきなりゲーム画面見せられて感涙に咽ばないオタクおるんか????もう映像見た地点でマジで泣いたしぶっちゃけ延々とこのドット絵見せられても怒らない。完全にここでぶん殴られてドラクエ!!!!ってなってた。まあ私ドットは6とかリメイク3のほうが好きですけど。(なんか言ってる)

あとやっぱ曲はずるいですね……

皆さんお思いでしょうがあのキャラデザがやっぱりどうしても没入感を削いでくるというか、あの電気スタンドがひょこひょこ飛び跳ねてIを潰すあそこの会社みたいな方向性を目指したのかなんなのかはわからないが日本人ウケはイマイチ良くなさそうなあのキャラデザがこう……、なかなか馴染めなくて。そこに曲の力ですよ、視覚で足りないものを全て聴覚が殴ってくるんですよ。脳がこれはドラクエって信号出してくるんですよね。ずるい。

ちなみに我が最愛の6の曲も頻繁に出てきて嬉しかったです。それにしても『敢然と立ち向かう』と『精霊の冠』と『勇気ある戦い』辺りはわかるとして(11やヒーローズでも使われていたので)『木洩れ日の中で』が採用されたのはちょっとマジで発狂したからな。どうしてくれるんだ。はいはいヤクザヤクザ。

で、この調子で語るとおよそ97%くらいの確率でただのヤクザの文章になってしまうので、語りたいポイントを絞って語ります。ネタバレ一切配慮なしです。

 

 

 

ビアンカ派、でも映画はフローラ派に寝返らせていただきます!!!!

以前レヴュースタァライトの記事を書いた時、私の女の子の趣味をめちゃくちゃ延々語ったことがあるんですが、あそこに書いた通り私は穏やかで控えめな女の子が自分の力で立てる強さを得る過程が大好きでして。穏やかで優しくておっとりした女の子の中に眠る意志の強さを見るのがとっても好きなんですよ。これだけ書いても既にフローラ派っぽいけど私、ビアンカ派なんですね。ビアンカも穏やかで優しい部分はもちろん備えているんですけど、ビアンカは幼い頃のちょっと勝気でおてんばな年上お姉さんの面影を残しているところがなによりも魅力的なので元来の好みとはちょっと外れてるんですよ。だけどやっぱりなんていうのかな、幼い頃の思い出とか二人で冒険した記憶がとても色濃くて、さっきも書いた通りお姉さん属性がグっとくるというか。強い女の子の見せる弱い一面みたいなものに弱いのでとりあえず私はビアンカ派でした。

で、今回の映画のフローラなんですけどまあ……、びっくりするほど好きだったよね……。びっくりした。ビアンカの大人の女性っぽさが削がれてて、なんていうのかな、よりわかりやすい幼馴染ヒロインポジションを与えられていて、私の好きなビアンカ像からちょっと外れてたのがまずあって。だってビアンカ結婚前夜に深酒してべろんべろんになったりしない……、なんだか眠れないと夜空を見ながら曖昧な表情で微笑む湿っぽさがあるの!!!!

そこにきてフローラだよ。

主人公のことが好きなくせに、彼が本当に愛してあるのは自分ではないからとビアンカと結ばれるように背中を押したフローラだよ。

好きでしょ……、好きすぎるでしょ……。これ、伝説のプロポーズシーンを引き起こしたフローラのセリフから膨らませたシーンであることは一目瞭然なので、まあ言うなれば原作再現なんですけどそれにしたって好きだろ……。主人公だけじゃなくてビアンカの恋心を見抜いてるの最高に最高にむり、すき。てかあの目を見ればわかりますって……、ほんとなに……、目を見ればわか……、ほんと……、待って……。

オタク、この後死ぬほど動揺してフローラのセリフ集みたいな動画見たんですけど、あまりにもフローラが可愛くて、あと好みのど真ん中な言動を繰り返すのでどうして?となりました。なんでこの魅力に気づかなかったんや……?

全然関係ないんですけど、涼宮ハルヒで好きだったのは朝比奈みくると呟いたら、フォロワーからなんの意外性もないと言われたことがあります。私はそういう性癖です。

めでたしめでたし。

 

 

 

娘は!?!?!?!?!?!?

なんでタバサいないんですか!?!?!?なんでソラいないんですか!?!?!?ア!?!?!?

いやまあ天空の勇者は息子のほうなので尺の関係とか尺の関係とか尺の関係で息子のみ採用になったのはわかるんですが……。あと敬語がね……、お母さんと再会できて泣きつく子だったのにまあまあとてもしゃんとしたとても真面目ないい子になっちまって……。娘が出ない分、娘の要素をそこで引き継いだのかな……。でもカツオを期待してたら中身ワカメだった場合みんなこのリアクションすると思うんだよな……。

口調といえば、ヘンリー、お前は笑わせにきているのか?なあヘンリー、それは笑わせにきているのか?私の知ってるヘンリーは一人称オレだった気がするんですが……。余……?余だよ……?なーいすないすっないすばでぃー?それは違う余です。

でもさ、僕が天空の勇者?とかいうヤクザが激怒しそうなセリフを予告に入れてミスリードさせつつも、ちゃんと息子が天空の勇者という公式設定を守ってた作りはとても嬉しかったです。外せないところを外してないんだよな……。ヘンリーがパパスのことを詫びるセリフも多少強引だけどちゃんと入れてる……。ビアンカの養子設定もさらっと出したしな……。きちんと押さえるポイントを押さえて、細かいところに妙なこだわりがちゃんと見えるように作ってるから色々許せてしまう……。

 

 

キャスティング

わかってたけど某映画を散々キメた後だったんでこう……、こうな……。この映画に松山ケンイチはいないし早乙女太一はいないし、まして堺雅人はもっといないのだ…………。これは私の個人的な愚痴なんですが、ドくんのキャスティングと泣くほど気が合わないので、最近いつも死んだ目で「纏流子とエリスお姉ちゃんはいいんだけどな……、イグニス隊長……、ロンもオネエ……」って言い続けてる。まあ先代勇者パーティーは機動戦士がガンダムでSEEDしそうなので気になりますけど。

そんな私が一番信用できるキャスティングはマイクマンヨシキ(CV中島ヨシキです。ちなみに今作ではブオーンが一番信用できました。キャストの名前見てそりゃあねと思いました。

ちなみに私は聞ければ声優でも俳優でも芸能人でもなんでもいい人です。

 

 

 

あのオチずるくない?

だいぶ捻くれて批判的な気持ちでいたのはこれまでの言葉からも何となく漏れ伝わっていたと思うんですけど、最後のあの展開を見て流石の私も膝を打ちました。うまい、これはうまい。

全ては仮想現実の世界の出来事、主人公はVRでゲームをしているだけの一般人っていう。その一般人が、自分に楽しい思い出を与えてくれた世界を守るという構造。これはグっときてしまう。めちゃくちゃイマドキっぽいテーマでおじさんたちを蜂の巣にしてるんですよ。おじさんもうボロ雑巾だから撃たないであげてよ……。冗談っぽく言ったんですけど、この展開わりとまじで私のような厄介な懐古厨を刺し貫くだけの威力があるんですよ。幼い頃にプレイした人間であればあるほど、思い入れが深ければ深いほど、この展開刺さるんじゃないですかね。

なるほどそう落とすか。考えればベタだ、このオチめちゃくちゃありきたりだ。そういう気持ちもあるんですよ。私の中に、ドラクエという作品に胸をときめかせ、ワクワクしながら遊んだ記憶がなければ絶対にこき下ろしていたと思うんです。だけど私には、たしかに発売日を心待ちにして、親に買ってもらった新品のゲーム機のコントローラーを握りしめた時間が、初めてのボーナスで買ったゲーム一式を腕に抱えて胸を高鳴らせたあの瞬間があるんですよ。確かにこの体の中に記憶が刻まれてる。

主人公は、かつて大好きだったゲームの世界を味わっているだけの存在。いわば私たちと何ら変わりない、ゲームの世界に入ることはできないただの人間でしかないんですよね。私だってゲームの世界に入りたい……、入りたすぎてそういう夢小説書いたもん……。ドラクエじゃなくてFFだけど……。そんな彼がさあ……、ミルドラースとかいうコンピューターウイルスにマイクロトレンド社から渡されたウイルスバスターぶん投げて世界を守るわけでしょ、泣いてしまう。ロトの剣ミルドラースの体刺し貫くの、オタクどうしても興奮しちゃったけど正直やってることめちゃくちゃ現実的だからな……?だけどグっとくる。私も小さな箱庭でいいから救いたくなっちゃったよ、世界ってやつをよ……。

ちなみに私がこの映画で一番好きなシーンはドラクエ5のカセットに息を吹きかけてからスーファミに差し込んだシーンです。私は6で同じことをしていたので余計に思うところがあって。何度も何度も、昨日の続きを見るために、そっと押し込むロムカセットのあの感触を手が覚えてるんですよ……。するっと入らないの、結構重たい手応えでさ……。あまりにも質感がしっかりしたCGとあまりにも見たことのあるラベルのカセットが出てきたら泣くからな?

あと主人公がナンバリングタイトルのいずれか(持っていたコントローラーが黒いことからプレイしていたのはPS2版リメイク5ではないかと類推される。5の映画なので)クリアした画面が羽根ペンで「fin」の文字を綴るアニメーションだったところとかそういうところやぞ……。ってなっちゃうのよ……。

と、ここまで書いてきて急に我に返った発言するんですけど、一緒に見ていた母親にはウケなかった

ので、多分このシーンで喜ぶのは我々のような厄介懐古厨ヤクザおじさんたちです。会社の飲み会でふっかつのじゅもんトークに嬉々としてわかります〜〜!みたいな相槌をうったら君その頃生まれてないでしょ……?と突っ込まれたタイプのオタクに刺さるんです。申し訳なさそうに実機があったので……と答えておきました。

ちなみにうちの母親は王家の墓で導かれし者たちwithピサロを全員カンストさせたレベリングの鬼です。マドハンドが拍手してくれるLINEスタンプで大ウケする人なので、おそらく普通の人の数倍詳しいとは思うんですが、それでもふーん、みたいな反応だったので、あのシーン幼少期にドラクエの思い出があるタイプのオタクだけに突き刺さるんだと思います。

私は頭に矢が突き刺さって抜けなくなってます。元気です。

 

 

 

同じ映画を9回(含む予定)を見た女なので、今作もリピるの?って話なんですけど、現段階ではまだそこまでの気力はないかな〜という気持ちです。まあ予告は劇場で7回見ましたが……。ただ、同じ映画は複数回見ることで味わい深くなるのは間違いないですし、一度ストーリーを理解しておけば以降はもっと違う視点で話見ることができると思うので、とりあえず2回目は時間あるときに行きたいなあと思っています。とかなんとか言って、ぷぉめあの記録更新を果たしてたら笑ってやってください。

以上です。